大人向けの読み物

ぶたの本

イギリスの豚はおいしいか?

著者 ポール・ハイニー
訳者 鶴田庸子
出版社 新宿書房
価格 2200円
 1980年代始め、日本と同様イギリスでも養豚が近代化、大規模化するにつれ豚価は下がり続け、多くの農家養豚がやめていった。そのような事情もあって、豚はますます集約的で生産効率を中心にすえた飼い方に変わってゆき、必然的に豚肉の味が水っぽく、味気のないものになってしまった。加工品も同様、昔ながらのハムやベーコンの製法は忘れ去られ、できるだけ水で膨らませ、保存料などを大量に使った、美味しくないものばかりになってしまった。
 作者は子供の頃に食べた昔ながらのハムを求め、イギリス・アイルランド各地を訪ね、ついには自分で豚を育て、ハムを作り始めた。本当に美味しい豚肉とは何か、本物のハムとはどういうものかを作者の旅行記、体験談を通して、養豚の素人の視点でやさしくとらえている。
 イギリスが舞台であり、イギリスの風土、食文化がわからないと理解が難しい点もあるが、豚に対する愛情、豚肉に対する評価はイギリス人も日本人も共通のものがある。 本当に美味しい豚肉とは何か、本来の養豚はどうあるべきか考えさせられる。

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