子供向けの読み物

ぶたの本

飛んだ子ブタダッギィ

著者 ディック・キング=スミス
訳者 木原悦子
出版社 評論社
価格 1500円
 この本は映画「ベイブ」で有名な原作「シープピッグ」の4年前(1980)に書かれた。スミス氏は1922年生まれで、イングランド南西部グロースターシャーで農夫をしていたことがあるという。彼の作品はそのころの体験が背景になっている。
 原題「ダッギィ・ドッグフット」とはダッグ、つまり虚弱な発育不良のブタで、しかも脚が犬のように蹄が無く丸まっているという、普通では淘汰されてしまう子豚のことで、この豚が主人公である。この子豚は「豚が飛ぶかもしれない」という話を聞き、自分も飛べるかもしれないと思いこんでしまう。しかし「豚が飛ぶかもしれない」という表現はありえないことのたとえとしてイギリス人がよく口にする言葉なのである。だからもちろんこの子豚も飛べないが、泳ぐ豚になる。
 メアリー・レイナーさんの挿し絵もすばらしく、昔の養豚場の風景が良く描かれている。豚は、グロスター・オールド・スポットで母豚はわずかに9頭、離乳するのも2カ月令、分娩も普通の豚舎(分娩ストールなど無い。)だし、分娩後は放牧されている。昔ながらのイングランドの養豚場らしい風景が描かれていて面白い。

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