大人向けの読み物

ぶたの本

紅豚

著者 森福 都
出版社 徳間書店
価格 1,700円税別
 青牛、黒鶏、黄馬、白羊、紅豚、この小説には色と動物の組み合わせが、ところどころに使われている。これは著者の趣味なのだろうか。
 舞台は宋国時代の中国、長江のほとりの小さな村から話は始まる。主人公の少年は、祖父の残した莫大な財産の隠し場所を示すという不思議な絵図の謎を解くべく、行方不明の叔父の居所を探して旅に出る。少年はさまざまな困難に出会いながらもついに叔父を探し出し、絵図の謎は解けたかに思えたのだが……。
 後は実際に読んでどうなったかを確かめて欲しい。ちなみに紅豚とは「紅の豚」でも赤い豚でもなく、長江にすむという伝説の怪魚のことである。最終的にこの怪魚が驚くべき過去の謎を解く鍵になっているのである。
 読後の感想として、期待を持たせ過ぎる割には、結末の締めくくり方がなんともこじつけっぽく、いまいち納得できない感じがするが、昔の中国という設定ではこういう話になってしまうのかという気はする。莫大な財産の謎も正体を知ってしまえば、なんだそんなことだったのかと思うので、読まれる方はとばさずに読んで下さい。

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